下敷き

縁側でひなたぼっこをする父親の
背中にそっと耳をあてて
いつもより大切に呟く

「お父さん」
「なぁに」

ちょっと間の抜けた声で
いつも通りの返事

この背中にたくさんのものを背負って
寡黙に歩いてきた人

そんなことにも気づけず
あるときは酷いことを言って傷つけた

ごめんなさい
ありがとう
その重みの下敷きになっちゃわないでね

色んな言葉が頭の中を駆け巡って
何か言おうとしたけど
やめた

今、この瞬間は
何を言っても野暮でしょう?
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by spanishapartment | 2005-11-07 18:07 |


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