亡き人に

雀はあなたのやうに夜明けにおきて窓を叩く
枕頭のグロキシニヤはあなたのやうに黙つて咲く
朝風は人のやうに私の五体をめざまし
あなたの香りは午前五時の寝部屋に涼しい
私は白いシイツをはねて腕をのばし
夏の朝日にあなたのほほゑみを迎える
今日が何であるかをあなたはささやく
権威あるもののやうにあなたは立つ
私はあなたの子供となり
あなたは私のうら若い母となる
あなたはまだゐる其処にゐる
あなたは万物となって私に満ちる
私はあなたの愛に値しないと思ふけれど
あなたの愛は一切を無視して私をつつむ
(高村光太郎)


「まぼろし」ってゆー映画のコピーにこの詩の一部が使われてて、初めて出会いました。

12行目「あなたは万物となって私に満ちる」

この一文がすごく気に入って、大学の図書館で全文調べました。でもやっぱりこの一行が一番好きです。よく読むとすごい文ですよね。
「智恵子抄」を読むと、人の愛のすごさを感じます。そこまで愛せる人に出会えることの幸せをあたしはまだ知りません。

早くあたしも出会ってみたいです。

みなさんは、もう出会いましたか?
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by spanishapartment | 2005-06-11 00:10 | 今日の言葉


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