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今、見て欲しい映画

この世の外へ-クラブ進駐軍-
~生きてやる。この音で。~


ずっと見たかったこの作品を、ようやく見ることが出来ました☆☆
もう、めちゃくちゃ良かったです!!!

キャストが豪華で、好きな俳優さんがたくさんでてるだけでなく、音楽も映像もストーリーもめちゃくちゃあたし好みでした♡

主人公は萩原聖人さん☆☆
あのちょっと寂しそうな目元がすきなんですよね~♪♪
サックスを担当し、米兵と一モメありながらも友情を築いていく役をステキに演じてます^^

バンドではベースを担当し、メンバーで一番年上で、面倒見のいいジョーさんは松岡俊介さんが演じてました☆
松岡俊介って何だか見たことある名前だなぁって思ったのに、顔見ても過去の作品リストを見てもあたしが見たことあるモノはなくて・・・どうやら初めて見る方のようです^^;
アカ疑惑のある兄を持ち、複雑なのにオダジョー始めメンバーのことを気遣い、先輩としての役割をきっちりとこなす役柄でした。押入れでこっそりジャズを聞いていた姿、兄がアカ狩りされる最中、嫌なことを忘れるように泣きながらラジオから流れるジャズに聞き入る姿が切なかったです><

ピアノを担当するのはムラジュン!!
微妙なパーマ頭、真面目な性格、何だかおとぼけなとこがすっごくかわいいです♪
叔父の所から家出してしまった弟を探し、弟の学費のためにお金をこつこつ貯め、その弟のためにメンバーを裏切ってしまう、少し悲しい役でした。

ドラムはオダジョー☆☆
この映画では三枚目をコミカルに、楽しく演じてます♪
舞台は戦後だけど、彼にとって戦争はまだ終わっていません。
このことは途中、明るく優しいオダジョーが「いつまでも戦争を引きずっちゃだめなのよ」みたいなことを言った前田亜季演ずる歌手にキレるシーンでわかります。
彼の故郷は長崎で、被爆した両親のために出来ないドラムを出来るといい、バンドに参加しお金を稼ぐことになったのです☆☆

カントリーバンドから引き抜かれたトランペット担当はMITCHとゆー本物のトランペッターらしいです☆
彼は実はヒロポンと呼ばれるいわゆる麻薬の常習者で、ラスト悲しい現実が待ってます。
初めてとは思えない自然な演技で、ストーリーの大事な部分を担っていました☆☆

米軍基地の軍曹はピーター・ムランという、映画界ではかなり尊敬される存在☆☆
演技者としてだけでなく、「マクダレンの祈り」など、監督としても素晴らしい才能を見せている方です!彼のポップで優しく、そして強い軍曹としての姿にとても感動しました><!

萩原聖人とぶつかりながら友情を築く米兵はシェー・ウィガム☆「タイガーランド」で早く戦地へ行きたがる狂人的軍人を演じていたらしいです。見たのに覚えてない・・・*-*情けなし><
彼は弟を対日本戦で亡くし、最初は日本人に対していい印象がないんです。でも萩原聖人始め日本人と音楽を通してぶつかりながら交流する過程で変化していきます☆

他に大杉漣、哀川翔、高橋かおり、真木蔵人など脇も豪華でした☆☆

まずOPのキャストの出方がレトロでめちゃくちゃかわいいです♪
今思えばラッキーストライクとゆータバコの図柄がモトになってるのかもしれません^^
この映画にラッキーストライクは欠かせないモノですから!

この映画は戦争や戦後の日本の暗い部分などけっこうシリアスなテーマを扱ってるんですけど、全体の印象派まったく暗くありません!
随所にケラケラ笑ってしまうようなシーンが散りばめられ、またシリアスなテーマを重くならないように、でも軽く扱うというのでもなく、絶妙に見せてくれます☆☆
だから見終わってすごく考えさせられました。

あたしが笑ったシーンは・・・
最初にオダジョーが弾けないベースを弾いてるときの顔!
cheryとゆーメンバー行きつけの飲み屋さんで、他の客であるおじさんとモメてたのに、歌でいきなり仲直りしちゃってるシーン!!
しかも1回目は出てちゃったMITCHも2回目には伴奏として参加しちゃってるのが妙にツボにハマッてしまいました><♪
あと、弟に再会できたムラジュンが弟に「オレは一人で生きてく」といわれ「わかったよ、兄ちゃん行くぞ」って別れるのに、めちゃくちゃ弟に追いかけてきて欲しそうな目と歩き方!!未練タラタラなんですよ~☆☆

それからオダジョーが「○○よりジャズだろ!」って訳わかんないたとえをいっぱいゆって、最後には意味不明の英語まで喋りまくり店を飛び出すのに、即出戻って「言い過ぎました、すみません」ってゆっちゃうところ!!!
で、一番大爆笑したのは・・・
芸能ランク付けのために参加したオーディションで笑顔が大事だと思い込んだメンバーが怪しいくらいニコニコしてるシーン☆☆もうみんなのなんとも怪しい笑顔が忘れられません><!!しかも裏目に出てヒロポン使用疑惑が出ちゃって落ちちゃったのに、落ちた原因を笑顔が足りなかったからだと思い込んでるのもかわいすぎました><☆☆
このときみんながいきなりおそろいの衣装で登場するんですけど、その気合の入れようも何だかかわいいですよね~♪

オダジョーに怒られた前田亜季が松岡俊介さんに事情を聞いて家の前で待ち伏せしてるシーン、「殴ればいいじゃない!」とゆー前田亜季に殴る代わりにキスするのがかわいくってステキだと思いました^^♡

哀川翔は偽者の在米日本人みたいなのを演じてるんです。軍用品を横流ししたりして、いわばちょっとワルな人なんですけど、赤ちゃんを抱える貧乏な女の人が手まりを売ってる横でたまたまいるだけなのに、「おい!誰か買ってやれよ!!」と叫んだり何だか憎めないんです☆ヘンな片言の日本語も愛らしいですしね^^;
ムラジュンの弟に親身になってくれてた片足の元軍人さんも、足や家を失いながら人間らしさを失うことなくとても素晴らしい人でした☆
昔の日本はこんな風だったんだなぁって思いました。他人の子でも本気で怒る、そんなことがなくなった今、失ったものは大きいなぁって感じました><

この映画でとても心に響いた言葉が2つあります。
1つは「武器より楽器」です!
そしてもう一つは・・・
朝鮮戦争に派兵されることになったシェーさんに萩原聖人が「死ぬな」とゆーと、シェーさんが「逆だよ、殺しに行くんだ。戦争なんだから」と言うセリフのやりとりです。

どうしてこんなにも戦争が繰り返されるのか本当に不思議です。
みんな大切な人を失う経験をしているのに、何で同じ過ちを繰り返すんだろう、答えはすぐには出ないですけど、そんなことをぐるぐる考えてしまいます。
大切な人を守るために戦争に行った人もいるかもしれません。
でも、本当に守るというのはどういうことなんだろうと考えたりもします。

コレはジャズを通した反戦映画だと思います。
とても考えさせられる、そして少し楽しくて、切なくなる映画です☆☆
少しでも多くの人が見て、何か考えることがあれば、と思いました^^

今、見て欲しい映画_d0066990_515698.jpg

by spanishapartment | 2005-11-06 05:16 | 映画


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